2007年5月31日木曜日

カラー遺伝子(ホワイト)


ホワイト(white)を考える。ダックスフンドにホワイト・コートはありえません。ダックスフンドが本来持つ遺伝子座にはホワイトを発現させるカラー遺伝子が無いからです。それでも色々と調べてみますと、ホワイト・コートを謳ったダックスフンドは世に現れています。実際に成長したホワイト・ダックスフンドを見る機会も無く、その子の血統や遺伝子座を研究した訳ではありませんが、下記の様に推測します。1.スポット・ルーカスのsp(パイボールド)遺伝子の発現が、なんらかの影響で異常に大きくなり、白(ホワイト)に見える。2.マール(ダップル)・ルーカスのM(ダップル)遺伝子の発現が、なんらかの影響で異常に大きくなり、白(ホワイト)に見える。3.ユーメラニン(eumelanine)色素が全く無いアルビノだから白い。4.カラー・ルーカスのcch(アルビノ)遺伝子の発現の影響が非常に強くなり、コートのみ(披毛だけに限る)のメラニン色素が殆ど無い(非常に少ない)状態となり、白(ホワイト)に見える。5.ダックスフンドでは本来持っていない、スポット・ルーカスのsw(ホワイト)遺伝子の発現が起こり、白(ホワイト)に発色する。6.全くの突然変異による、白(ホワイト)の発色。7.リューシスティック(Leucistic)による、白(ホワイト)の発色。1~3までは、ユーメラニン色素が無いことによる視聴覚障害、内臓疾患、脳障害、早死の可能性が非常に高い為、購入してはいけません。この子をブリーディングに使用することも遺伝性疾患や先天性異常の子犬を生ませることに繋がりますのでいけません。瞳の虹彩も赤か青となっているはずです。4は、私が思うホワイト・ダックスフンドのベースとなる基礎的な発現です。アイラインやお鼻の黒(ユーメラニン)が退化していないことを確認しつつ、計画交配によるホワイト・コートの作出はcch遺伝子座の組み合わせしかないと考えています。仔犬(ベビー)の頃は真っ白に見えるでしょうが、成長につれてややクリーム掛かると考えます。色合い的には、ピュアクリームをさらに淡く白っぽくした「ホワイト・クリーム」と言うべき色合いとなるでしょう。5は、今後のホワイト・ダックスフンドの可能性として最も高いカラー遺伝と考えます。ただし、ソリッドブラック、ブルー、イザベラと同様に、他犬種(ダックスフンドでない)との交配からsw遺伝子を得るしかないでしょう。純血種としては掟破りな方法と思いますが、ソリッドブラック、ブルー、イザベラが純血種として認められるのですから近い将来現れてもおかしくありません。純白のダックスフンドが見られるかもしれません。6~7は、爬虫類(コーンスネーク、レオパルドゲッコーなど)界ではカラー遺伝子の突然変異体から、アメラニスティック(Anerythristic)「黒色色素」がないタイプ、アネリスリスティック(Amelanistic)「赤色色素」が少ないパターン、青を示す「虹色素」が少ない黄色になるザンティック(XANTHIC)、白変種と呼ばれ瞳が黒いリューシスティック(Leucistic)などのカラー遺伝子を作出してきましたが、犬の世界では奇跡に近く、発生しないと思って間違いないでしょう。ホワイト・コートのダックスフンドなんて想像するだけでも美しさに圧倒されます。純粋・純潔を表す、最も多くの日本人の好きな色としている白。おリボンを着けても、首輪やリードやお洋服で飾っても、色映えするホワイト。ドッグショーでも活躍できるほどのスタンダードに則ったホワイト・コート・ダックスフンドの作出を行ってみたいものです。当然、犬の健康面を最大限保護し守りながら、健全なブリーディングの結果として。是非、ホワイト・コートに関する資料や情報や文献等ございましたらお教え願います。一緒にホワイト・コートの作出を目指してみませんか! 遺伝子レベルに付いての皆さんからの意見を集約し、研究の場にしたいと思います。カラー遺伝子についてご質問お受けします。弊舎から嫁いでいない、関係を持っていない…ご心配ご無用です。同じ愛犬家として、知っている限りお答え致します。一般家庭の方も、プロの方もどうぞ。カラー遺伝子は命に関わる交配にも繋がりますので、表記・記載ミスなどございましたらご指摘願います。HPにもお越し下さい♪  ブリーダーハウス puppy's mamahttp://www2.bbweb-arena.com/puppy/index.htmlpuppy@mx3.nns.ne.jp 掲載写真は、記事の内容とは違って(我が家のワンコですが)おります。誤記、間違いなどございましたらご一報願います。喜んで急ぎ訂正させて頂きます。

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