ラブラドールレトリバーが激しい運動をしたあとに後ろ足が立たなくなることがあるが、この原因を特定したとする米ミネソタ大学の論文が米科学誌ネイチャー・ジェネティクスに発表された。
原因は、ラブラドールレトリバーの9番目の染色体、ダイナミン1(DNM1)の変異にあるという。DNM1は、神経系に含まれる重要な化学物質を制御するものだ。
後ろ足が立たなくなるという症例は、1990年代に、トレーニング中のラブラドールレトリバーのグループで初めて獣医により確認された。5-15分程度の激しい運動のあと、一部のイヌは足がふらついて体温が上がり、後ろ足がコントロールできなくなった。そのうちの大半は30分休むと回復したが、数匹は死亡した。
チームは、こうした症状を持つラブラドールレトリバーは全体の3-5%にのぼると推定している。
2008年9月30日 AFP BBNews 著作権法第32条より「引用」
ラブラドールレトリバーの遺伝性疾患は、股関節形成不全、肘関節形成不全、PRA(進行性網膜萎縮症)、HC(若年性白内障)、RD(網膜形成不全)などが有名です。
盲導犬や警察犬として使役してくれる犬種なのでこの様な疾患に関しての研究が進んでいるのでしょうか。
日本ではラブラドールレトリバーが大流行し頭数が増えたことは喜ばしいのですが、ラブラドールレトリバーと名乗るワンコならば高額で取引された結果、遺伝性疾患を持つ親犬までもが輸入され、それから遺伝性疾患が広まってしまったと考えられます。
この数年間で国内にも遺伝性疾患(特に股関節形成不全、肘関節形成不全、PRA等)に関して注目する方々も増えました。
何の咎もないワンコが突如歩行に困難を生じたり、目が見えなくなってしまうのですから愛犬家にとっては青天の霹靂。
しかも現在でも根本的な治療は難しい…
ただし、遺伝性疾患は防ぐ事が至極簡単です。
疾患を持った親犬をブリーディングに使わなければ良いだけなのですから。
なのに大枚を払い購入した、ドッグショーなどで上位入賞を狙える質の高い種牡(交配を担当させる牡犬の別称)や台牝(出産を任せる牝犬の別称)に、この様に遺伝性疾患が現れたとしても致死遺伝子や表だった奇形が産まれる訳でもないとの言い訳を点けて繁殖に使ってしまうブリーダーが多くおります。
知識も無く、もしくは我が家の子は大丈夫だろうと安易に考え繁殖に使った結果、子々孫々まで伝わってしまう可能性の高い遺伝性疾患を広げてしまうことは、ブリーダーとしての罪であると私は思います。
お恥ずかしながら数百種類以上はあると言われる遺伝性疾患について大部分を承知しておりません。
どの様な病名で、いかなる症状が現れ、どの様になるのか。
治療法は如何に…
ブリーダーを勤めていく限りは、知識を増やし、排除すべき遺伝性疾患を理解するつもりです。
動物愛護推進員を委託されている限りは、持っている知識を伝える為に告知啓蒙し、少しでも多くのブリーダーに理解してもらえるよう努力を怠らぬつもりです。
ちなみに、遺伝性疾患を持つ子を差別し排除するなどとは毛頭考えておりません。
疾患を持つ子は赤ちゃんを作ってはいけないと論じている訳ではありません。
しかしこれば、優生思想と呼ばれる「障害の有無や人種等を基準に人の優劣を定め、優秀な者にのみ存在価値を認める」とする優生学と通じるところも廃しきれぬところもあります。
命を作り出すブリーダーとしては、第三者との意見が違うことを承知しながらも、独善的であろうと自己の信じる考え方を全うする強いポリシーも必要な気が致します。
HPにもお越し下さい♪
ブリーダーハウス puppy's mama
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掲載写真は、記事の内容とは違って(我が家のワンコですが)おります。
誤記、間違いなどございましたらご一報願います。喜んで急ぎ訂正させて頂きます。